「うちは IT に詳しい人がいないから……」。当社のお客様である経営者や幹部の方から、よく聞く言葉です。サイバー攻撃や情報漏えいのニュースを目にするたび、なんとなく不安はある。でも、何から手をつければよいのかわからない。専門家に相談すれば費用がかかるし、そもそもどの会社に頼めばいいかもわからない。──そんな状態のまま、ウェブサイトもメールも「なんとなく動いているから大丈夫」として扱われ続けてしまうのが、多くの中小企業の現実ではないでしょうか。
2026年5月、株式会社MintSparkは、こうした課題に対する第一歩として、無料のウェブセキュリティ診断ツール「coremeo-check」を公開しました。本記事では、なぜこのツールをつくったのか、その背景と設計思想をお話しします。
「中小企業の力になる」という経営理念に立ち返って
MintSparkは「共創と成長で未来を拓く。」という経営理念に掲げています。日々お客様とお話をする中で改めて気づくのは、成長の阻害要因の一つにセキュリティに対する懸念があり、その対応の難しさが「技術の難しさ」だけではなく、「何を確認すればいいのかわからない」「そもそも自分の会社がどんな状態にあるのかさえ見えない」という、入り口での見通しの悪さにあるということでした。
家のドアに鍵がかかっているか、窓が閉まっているか──それは誰でも確認できます。けれど、ウェブサイトの「鍵」や「窓」は、何がそれにあたるのか、専門家でなければ知ることすら難しい。
そこで私たちはまず「見えるようにすること」自体に価値があると考えました。
他の診断ツールと何が違うのか ── あえて「機能を絞った」理由
世の中には、すでに高機能なセキュリティ診断ツールが数多く存在します。しかしその多くは、IT 部門のある中堅以上の企業を想定して作られており、項目が細かすぎたり、専門用語が並んでいたりして、中小企業の経営者や幹部の方がご自身で読み解くにはハードルが高いのが実情です。
coremeo-check は、その逆の発想で設計しました。機能はあえて絞り込み、「これだけは最低限知っておきたい」という項目だけに集中する。診断結果は信号機の色(🟢🟡🔴)で表示し、「このまま放置すると、あなたの会社にどんなことが起きうるか」について、経営者目線の言葉を添える。──このシンプルさを徹底することで、IT 担当者がいなくても、サイトのオーナーであるご自身で「最低限」を確認できることを目指しました。

coremeo-check で確認できる7つの項目
現在、coremeo-check では以下の7つの観点からウェブサイトを診断します。いずれも、サイトに過剰な負荷をかけたり、ログインを試したりせず、「普通にブラウザでページを開くのと同じ範囲」で確認できるものに限定しています。
- なりすましメール対策(SPF / DMARC / DKIM)── 自社のドメインを騙った偽のメールが取引先に届きにくくなる仕組みが整っているか
- WordPress の攻撃面(公開状態)── ログイン ID やバージョン情報など、攻撃者の手がかりになる情報が外から見えていないか
- セキュリティ用の応答ヘッダ── ブラウザに対して「このサイトはこういう振る舞いが正しい」と伝える基本設定がされているか
- HTTPS(通信の暗号化)── 訪問者の通信が暗号化されているか、「保護されていない通信」と警告表示されない状態になっているか
- 暗号化されていないコンテンツの混在── 暗号化されたページの中に、暗号化されていない画像やスクリプトが混じっていないか
- TLS証明書(有効期限・発行統制)── サイトの「鍵」となる証明書の有効期限が迫っていないか
- ブラックリスト診断── 自社のメール送信元やドメインが、迷惑メール・脅威リストに載っていないか
これらは派手な攻撃を防ぐためというよりも、「狙われやすい状態を作らない」「取引先や顧客の信頼を損なわない」ための、ごく基本的なチェック項目です。MEO 対策で地域からの集客を伸ばしている事業者の方であれば、せっかく検索で見つけてもらえても、サイト訪問の瞬間にブラウザが「保護されていない通信」と警告すれば、訪問者は静かに離脱していきます。集客への投資を活かすためにも、サイトの「足元」は欠かせません。

結果は「信号機の色」と「経営者の言葉」で
診断結果は、7項目それぞれを 🟢良好 / 🟡注意 / 🔴危険 の三色で表示します。あわせて、その項目が🔴や🟡だった場合に「あなたの会社にどんなことが起きうるか」を、なるべく技術用語を使わずに添えます。たとえば「ログインIDが外部から取得できる状態です」だけでは経営判断につながりませんが、「管理者のログイン ID が判明し、不正ログインの標的になりやすい状態です」という形でお伝えすれば、優先度は明確になります。
無料診断の役割は、ここまで──「気づき」を提供するところまで、と私たちは位置づけています。具体的な修正の手順や、自社環境に合わせた最適な設定までを無料ツール上で全部解説することはしていません。そこは、お客様の事業や運用体制を踏まえてご一緒に検討すべき領域だと考えているからです。

「小さく、誠実に始める」ためのツール
セキュリティ対策の本丸は、もちろん 7項目では収まりません。社内の運用ルール、アクセス権限の整理、バックアップの設計、従業員向けのリテラシー教育──やるべきことは多岐にわたります。それでも私たちは、まず「今あなたのサイトが外からどう見えているか」を、お金をかけずに知れることに意味があると考えています。そのため、例えば小売りやサロン、飲食店など店舗経営をされている企業がSEO/MEO/AIO 対策で集客の入り口を整える際に、是非この無料セキュリティ診断ツールをご活用いただき、サイトの「見え方」も信頼に足る状態にしてお客様をお迎え頂けたらと思います。
次回からは、「coremeo-check で具体的に何がわかるのか」「どう使うのか」、そして 7つの項目それぞれについて、「何が問題で、放っておくとどんなビジネスリスクになるのか」を順に解説していきます。
まずは自社サイトを5分で診断してみる
URL を入れるだけ、登録不要、攻撃的なアクセスは一切なし。診断結果は信号機の色でその場で表示されます。

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