「お客様から、サイトが開けないと連絡が来た」
「サーバー代は払っているのに、証明書の期限切れと表示される」
予約や問い合わせを受けているサイトなら、早く元に戻したいですよね。
SSL証明書の更新では、契約や支払いの確認に加えて、有効な証明書が実際の接続先に設定されているかを確かめます。サーバー会社が自動で行う場合もあれば、制作会社や管理担当者の作業が必要な場合もあります。
まずは、表示された警告と証明書の期限を確認し、どこで更新するかを整理していきます。
執筆:堤 卓也/株式会社MintSpark代表取締役・情報処理安全確保支援士(登録番号 第004395号)。中小企業のIT・セキュリティ支援に携わる立場から解説します。経歴・代表メッセージ
SSL証明書が期限切れになったら、最初に確認すること
まず控えておきたいのは、警告の文面と、警告が出たページのURLです。トップページは開けても、予約ページや「www」付きのURLだけで起きていることがあります。画面の写真が1枚あると、担当者への説明も楽になりますよ。
次に、ブラウザーのアドレスバーにあるサイト情報を開き、接続・証明書の詳細から有効期限を確認します。表示名はブラウザーによって少し異なります。
サーバーや証明書サービスの管理画面では、対象ドメインのSSL設定と契約情報を開いてみてください。実際に配信されている証明書の有効期限と、サービスの契約満了日を見比べるのがポイントです。
| 使っている環境 | 最初の確認先 |
|---|---|
| レンタルサーバーの無料SSL | サーバー管理画面のSSL設定。自動更新の結果やエラーを確認します。 |
| 有料SSL証明書 | 証明書の契約先。支払い・発行の状況と、サーバーへの設置状況を確認します。 |
| 制作会社に管理を任せている | 保守の担当者。証明書の更新が保守契約に含まれるかも確認します。 |
| VPS・クラウド・CDNを使っている | HTTPS接続を受け付けているサービスの管理担当者。サーバー本体とは別の場所に証明書が設定されている場合もあります。 |
更新先が分かったら、そのサービスの手順に沿って更新・再発行と設置を進めます。自動で設置まで行うサービスなら、更新結果を確認します。最後に、実際のサイトで新しい有効期限が表示されることと、予約・問い合わせの画面が正常に開くことを確かめるところまでが一連の作業です。
受付が止まっている場合は、まず現在のサーバー会社や保守担当者のサポート窓口へ連絡すると、契約内容を踏まえて対応を進めやすくなります。
更新したのに警告が消えないときは
「更新完了のメールは来たのに、まだ警告が出る」。この場合は、もう一度購入する前に、警告が出ている接続先を確認したいところです。
| 表示・症状 | 担当者に確認してもらうこと |
|---|---|
| 期限切れの証明書が表示される | 新しい証明書の設置・反映状況。CDNや別の接続先に古い証明書が残っていないか。 |
| 証明書の名前が違うという警告 | アクセスしたドメイン名が証明書の対象か。「www」の有無や予約用サブドメインも確認します。 |
| 一部のパソコンやスマートフォンだけ警告が出る | 端末の日時と、サーバーから配信する中間証明書の設定。 |
| 「http://」で開くと保護されていない通信と表示される | HTTPSへの転送設定。証明書の期限とは別に、アクセス経路を確認します。 |
警告の種類を分けて見る考え方は、GMOグローバルサインの公式サポートでも案内されています。
制作会社・サーバー会社へ伝える文面
連絡するときは、次のように伝えると話が進めやすいと思います。
弊社サイト(URL)で、○○という警告が表示されています。現在配信されているSSL証明書の有効期限と、更新・設置の状況をご確認いただけますか。対応が必要な場合は、作業内容と費用もお知らせください。
更新先や設定の担当者が分からない方へ
どこで更新するのか分からない。制作会社とサーバー会社のどちらに連絡すればよいか迷う。そんなときは、警告の文面とサイトURLをもとに、確認先や進め方を一緒に整理します。設定・復旧作業をご依頼いただく場合は、内容に応じて別途お見積もりします。
初回はオンラインで30分無料です。お申し込み後、2営業日以内にご連絡し、日程を調整します。
無料SSLの自動更新が失敗することもある
「無料SSLだから、自動で更新されるはず」と考えていたのに期限が切れてしまう。更新のための認証が途中で止まると、こうしたことが起きます。
たとえばエックスサーバーの無料独自SSLでは、証明書の有効期間と自動更新の時期が案内されています。更新に失敗する場合は、DNSの参照先や、認証用のアクセスに影響する転送設定などを確認する流れです。詳しい手順は無料独自SSLの公式マニュアルにまとまっています。
サーバーを移転した、ドメインの設定を変えた、CDNを導入した。そうした変更があれば、担当者へ一緒に伝えてください。認証方法によって対応が変わるため、設定の見直しは利用サービスの手順に沿って進めると安心です。
証明書の有効期限と契約期間は別に考える
有料SSLでは、「1年契約なのに、証明書の期限が先に来るの?」と戸惑うことがあります。サービスの契約期間と、1枚の証明書を使える期間は別です。契約期間中でも、証明書の再発行や入れ替えが必要になる場合があります。
公開SSL/TLS証明書の最大有効期間は、2026年3月15日以降の発行分から200日に短縮されています。すべての商品が200日になるという意味ではなく、より短い期間で発行される証明書もあります。エックスサーバーの有効期間短縮の案内でも、再発行の扱いが説明されています。
「まだ契約期間中なのに」と慌てたときは、追加購入を進める前に、現在の契約で再発行や設定がどう扱われるかを確認すると、余分な手続きをせずに済みますよ。
次の期限切れを防ぐために、管理する人を決めておく
復旧したら、更新の通知を誰が受け取り、誰が対応するかを決めておきたいですね。退職した担当者のメールアドレスだけに通知が届く状態では、次の更新時期も見落としやすくなります。
契約先・対象ドメイン・通知先・設置担当者を、社内で見られる管理表にまとめておくと引き継ぎにも役立ちます。自動更新を使う場合も、失敗の通知を受け取る人と、その後の連絡先が決まっていると安心です。
復旧に合わせて、公開ページの日々の点検も整えたい方へ。クラウドセキュアには、証明書と診断・通知をまとめて契約できる商品があります。現在のサーバーで使えるか、設置や更新を誰が担うかも確認したうえで選ぶと、導入後の運用まで考えられます。
次の記事では、今の無料SSLを生かす方法も含め、費用と管理の手間を比較しています。
HTTPS・混在コンテンツの警告も整理しておく
SSL証明書は、HTTPS通信でアクセス先のドメインを認証するために使います。一般に「SSL証明書」と呼びますが、現在の通信で使われている仕組みはTLSです。ドメイン認証(DV)ではドメインを管理する権限を、企業認証(OV)では企業・組織の実在性も確認します。
HTTPSへの転送とHSTS
証明書を設定しただけでは、「http://」で来た訪問者が自動でHTTPSへ移るとは限りません。サーバー側の転送設定でHTTPSへ案内します。HSTSは、ブラウザに一定期間HTTPSで接続するよう伝える仕組みです。どちらも、有効な証明書を継続して配信する運用と合わせて整えます。
HTTPSのページなのに画像が欠ける「混在コンテンツ」
HTTPSのページ内に、HTTPで読み込む画像やスクリプトが残っている状態を「混在コンテンツ」と呼びます。ブラウザがHTTPSに切り替えて読み込んだり、部品の読み込みを遮断したりするため、画像が欠ける、機能が動かないといった症状につながります。古い記事や外部素材のURLも確認したい箇所です。

Googleマップや検索から予約ページへ進んだお客様も、接続時に警告が出れば不安になります。SSLの更新後はトップページだけでなく、集客から予約・問い合わせまでの経路をたどってみてください。
公開状態を手軽に見直したい方は、coremeo-checkの無料セキュリティ診断もご利用いただけます。結果を入り口に、サーバーの設定や運用状況と照らし合わせて点検を進める使い方がおすすめです。診断全体の進め方は、中小企業向けセキュリティ診断の解説に、応答ヘッダの考え方は応答ヘッダの記事にまとめています。
参考にした公式情報
- エックスサーバー:無料独自SSL設定・自動更新
- エックスサーバー:有償SSL証明書の有効期間短縮に伴う案内
- GMOグローバルサイン:HTTPSのページで警告が表示される場合
- MDN:Strict-Transport-Security
- MDN:Mixed content
仕様・手順は2026年10月14日時点の公式案内を参照しています。画面や操作は利用サービスによって異なるため、ご契約先の最新の案内もご確認ください。

