この記事のポイント(結論を先に)
- AIの回答の誤りを、サイト側の作業で確実に直す方法は用意されていません。Google自身が「AI の回答には間違いが含まれている場合があります。」と書いています。
- llms.txt のようなAI向けファイルは、Googleが「使わない」と明記しています。作っても有利にも不利にもなりません。
- 紛らわしいのが構造化データです。「AI向けに新しく作る必要はない」だけで、Googleは実際に読んで使っています。この2つは別の話です。
取引先から「御社のことをAIに聞いたら、こう出てきましたよ」と言われた。見ると、事業内容が古い。所在地が前のまま。やっていないサービスが書かれている。
検索結果なら、元のページを直せば反映されます。ところがAIの回答は、そう単純ではありません。何ができて、何ができないのかを、公式の記載で切り分けます。
前提:AIは間違えることがある、と公式に書かれています
AI の回答には間違いが含まれている場合があります。
Google 検索 ヘルプ「AI による概要」(出典)
これは注意書きではなく、仕様の説明です。そのうえで、Googleは掲載そのものも保証していません。
Just because a page meets all requirements, best practices, and complies with the policies, doesn’t mean that Google will crawl, index, or serve its content. Indexing and serving aren’t guaranteed.
Google「Optimizing for generative AI search」(2026年7月10日更新)(出典)
(訳:ページが要件・ベストプラクティス・ポリシーをすべて満たしていても、Googleがそのコンテンツをクロール・インデックス登録・提供するとは限りません。インデックス登録と提供は保証されていません)
つまり「こうすれば必ず直る」という手段は、そもそも存在しません。そのうえで、できることを順に見ていきます。
やっても効かないこと:llms.txt とAI向けページの量産
AI対策としてよく紹介されるものに、llms.txt というAI向けのテキストファイルがあります。これについてGoogleは明確です。
You don’t need to create new machine readable files, AI text files, markup, or Markdown to appear in Google Search (including its generative AI capabilities), as Google Search itself doesn’t use them.
Google「Optimizing for generative AI search」(2026年7月10日更新)(出典)
(訳:Google検索(その生成AI機能を含む)に表示されるために、新しい機械可読ファイル、AIテキストファイル、マークアップ、Markdownを作成する必要はありません。Google検索自体がそれらを使用しないからです)
同じページには「Doing so will neither harm nor help your site’s visibility or rankings in Google Search, as Google Search ignores them.」(作っても有利にも不利にもならない。Google検索は無視する)ともあります。
もう1つ、聞かれる質問ごとにページを作る手法があります。これは踏み込むと問題になります。
doing so primarily to manipulate rankings or generative AI responses in Google Search violates Google’s scaled content abuse spam policy.
Google「Optimizing for generative AI search」(2026年7月10日更新)(出典)
(訳:順位や生成AIの回答を操作することを主目的にそうすることは、Googleの「大規模なコンテンツの不正利用」スパムポリシーに違反します)
紛らわしい:構造化データは「使われている」
ここは誤解が多い部分です。同じGoogleのドキュメントに、こうあります。
Structured data isn’t required for generative AI search, and there’s no special schema.org markup you need to add.
Google「Optimizing for generative AI search」(2026年7月10日更新)(出典)
これを読んで「構造化データは意味がない」と受け取ると、逆方向に外れます。別のドキュメントには、こう書かれています。
Google uses structured data that it finds on the web to understand the content of the page, as well as to gather information about the web and the world in general.
Google「Intro to how structured data markup works」(2025年12月10日更新)(出典)
(訳:Googleはウェブ上で見つけた構造化データを、ページの内容を理解するために、またウェブと世界全般に関する情報を集めるために使用します)
「AI用に新しく作る必要はない」と「まったく使われない」は別の話です。既に入れている構造化データは、そのまま維持してください。
実際にできる4つ
ここまでを踏まえて、経営者側でできることは次の4つに整理できます。
- 元になっている自社サイトの記述を正す。所在地、事業内容、サービス名。AIが読むのは結局そこです
- Googleビジネスプロフィールを正す。Googleは、Merchant CenterやGoogleビジネスプロフィールの活用がAIの回答と検索結果の両方での表示に役立つとしています
- 出したくない箇所を絞る。nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindex といった指定で、検索で表示される範囲を制限できます
- 各サービスの窓口から報告する。ナレッジパネルには、認証済みの本人が変更を提案できる経路があります
2つ目については、Googleの記載を引いておきます。
Using products like Merchant Center (such as Merchant Center feeds) and Google Business Profiles can help your products and services to be visible in both AI responses and other Google Search results.
Google「Optimizing for generative AI search」(2026年7月10日更新)(出典)
ビジネスプロフィールの情報がどこから来ているかは登録した覚えのないGoogleビジネスプロフィールで扱いました。Googleは、編集内容の審査は通常10分ほどで完了し、場合によっては最長30日ほどかかるとしています。
「AIから全部外す」という選択肢と、その代償
生成AI機能から自社のコンテンツを外す指定も用意されています。ただし、代償があります。
Your site’s content is prevented from being visible to users in Search generative AI features(中略)You won’t receive any traffic or impressions from these features.
Google Search Console ヘルプ(出典)
(訳:サイトのコンテンツは検索の生成AI機能でユーザーに表示されなくなります。これらの機能からのトラフィックや表示回数は一切得られません)
誤情報は減るかもしれませんが、そこからの流入もゼロになります。同ヘルプは、この指定が検索の他の部分での順位や掲載の判断には使われないとしています。
よく混同されるのが Google-Extended です。こちらについてGoogleは「Google-Extended does not impact a site’s inclusion in Google Search nor is it used as a ranking signal in Google Search.」(Google検索への掲載に影響せず、順位のシグナルとしても使われない)としています。生成AI機能からの除外とは別のものです。
効果はどこで見るか
Search Consoleには生成AI機能のレポートがあります。ただし見えるものは限られます。
Impressions are how many times links to your site were shown to a user in a generative AI feature on Google Search.
Google Search Console ヘルプ「生成AIパフォーマンスレポート」(出典)
(訳:インプレッションとは、Google検索の生成AI機能でサイトへのリンクがユーザーに表示された回数です)
分かるのは表示された回数までです。AIが自社を「どう説明したか」は、このレポートには出ません。内容の確認は、実際に各サービスで自社名を聞いてみる以外にありません。
同ヘルプは「We’re rolling out this report to a subset of website owners」として、段階的な提供であることを示しています。自社の管理画面に表示されていない場合もあります。
年に1回、自社情報の棚卸しを
AIの誤りを直接消すことはできませんが、元になる情報を正しく保つことはできます。次の項目を、年1回でよいので見直してください。
- 自社サイトの会社概要(所在地・資本金・事業内容・沿革)
- Googleビジネスプロフィールの営業時間と電話番号
- 終了したサービスのページが残っていないか
- 古いプレスリリースや、旧社名のページ
生成AIを社内で使う場合のルールづくりは生成AIの社内ルールは何から決めるかにまとめています。
参考・出典
参考・出典:
・Google「Optimizing for generative AI search」(2026年7月10日更新):https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/ai-optimization-guide
・Google「AI features and your website」(2025年12月10日更新):https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features
・Google「Intro to how structured data markup works」(2025年12月10日更新):https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/intro-structured-data
・Google 検索 ヘルプ「AI による概要」:https://support.google.com/websearch/answer/14901683
・Google Search Console ヘルプ「生成AIパフォーマンスレポート」:https://support.google.com/webmasters/answer/16984139
・Google Search Console ヘルプ(生成AI機能からの除外):https://support.google.com/webmasters/answer/16908024
・Google「Google crawlers and fetchers」(2026年7月14日更新):https://developers.google.com/crawling/docs/crawlers-fetchers/google-common-crawlers
・Google「ビジネス プロフィールの編集内容の反映」:https://support.google.com/business/answer/3038311
・Google「ナレッジパネル」:https://support.google.com/knowledgepanel/answer/7534902
・(2026年8月15日閲覧)。Googleの開発者向けドキュメントは英語版が原典のため、原文を引用し訳を添えています。
この記事に関連するよくある質問
AIが自社について間違った説明をします。確実に直す方法はありますか?
サイト側の作業で確実に直す方法は用意されていません。Google自身が「AI の回答には間違いが含まれている場合があります。」としており、さらに「ページが要件・ベストプラクティス・ポリシーをすべて満たしていても、Googleがそのコンテンツをクロール・インデックス登録・提供するとは限りません」とも明記しています。できるのは、元になっている情報を正しく保つことです。
llms.txt を置けばAIに正しく伝わりますか?
伝わりません。Googleは「Google検索(その生成AI機能を含む)に表示されるために、新しい機械可読ファイル、AIテキストファイル、マークアップ、Markdownを作成する必要はありません。Google検索自体がそれらを使用しないからです」としています。同じページには、作っても有利にも不利にもならないという記述もあります。
では構造化データも不要ということですか?
いいえ、そこは別の話です。Googleが言っているのは「生成AI検索のために必須ではない」ということで、構造化データそのものについては別のドキュメントで「Googleはウェブ上で見つけた構造化データを、ページの内容を理解するために使用します」と明記しています。「AI用に新しく作る必要はない」と「まったく使われない」は違います。既に入れているものは維持してください。
AIから自社の情報を完全に外すことはできますか?
生成AI機能から外す指定はありますが、代償があります。Googleは「サイトのコンテンツは検索の生成AI機能でユーザーに表示されなくなります(中略)これらの機能からのトラフィックや表示回数は一切得られません」としています。誤情報は減るかもしれませんが、そこからの流入もゼロになります。
AI対策の効果は、どこで確認できますか?
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで分かるのは表示回数までです。「インプレッションとは、Google検索の生成AI機能でサイトへのリンクがユーザーに表示された回数です」とされており、AIが自社をどう説明したかは出ません。内容の確認は、実際に各サービスで自社名を聞いてみるほかありません。

