この記事のポイント(結論を先に)
- 移転しても、やることは既存プロフィールの住所を書き換えることだけ。新しく作ると重複になり、Googleは拠点ごとに複数ページを作ることを禁じています。
- 「閉業にして作り直す」はGoogleの“名称変更”の項に書かれた話で、移転には当てはまりません。ここを取り違えると、育てたクチコミごとプロフィールを捨てることになります。
- すでに重複ができていたら統合を申請できますが、クチコミへの返信は失われる可能性があるとGoogleが明記しています。統合前に返信内容を控えておいてください。
移転は、店にとって一大事。
内装、届出、告知と並行してGoogleマップの情報も直さなければなりません。ここで判断を1つ間違えると、これまで積み上げたクチコミと地図での見え方を失います。
実際に起きているのは「新しい住所で登録し直してしまった」という事故です。なぜそれが起きるのか、何が正しいのかを、Googleのヘルプの記述で確認しましょう!
正解は簡単:既存プロフィールの住所を編集する
手順そのものは短いんです。
- ビジネス プロフィールに移動する
- 「プロフィールを編集」から「所在地」を選ぶ
- 「ビジネス所在地」の横にある編集アイコンを選ぶ
- 住所を入力する(システムで特定できない場合は地図上でピンを設定する)
- 「保存」を選択する
これだけです。クチコミも写真も投稿も、プロフィールに紐づいたまま新住所へ移ります。変更後に審査が入り、反映まで時間がかかることがあります。
なぜ「新しく作る」がいけないのか
Googleのガイドラインには、重複の禁止がはっきり書かれています。
アカウントが同じか別かに関わらず、ビジネスの拠点ごとに複数のページを作成することはできません
Google「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」(出典)
そして重複と判定された場合の結果も公開されています。
Google 検索やマップに表示されなくなります
Google「重複するプロフィールと所有権に関する問題を解決する」(出典)
新旧2つのプロフィールが並ぶと、Googleから見れば同じ店が2か所に登録されている状態です。どちらかが表示されなくなり、そのとき残るのがクチコミを持たない新しいほうであることも起こり得ます。
よくある誤解:「閉業にして作り直す」
移転を検索すると、「古いプロフィールを閉業にして、新しく作る」という説明に出会います。この記述自体はGoogleのガイドラインに存在します。ただし、書かれている場所が違います。
該当の記述は「チェーン、部門、個人専門家向けのガイドライン」の中の「ビジネスの名称変更」という見出しの下にあります。店名が実質的に別のビジネスといえるほど変わった場合、既存プロフィールに閉業マークを付けたうえで、新しいビジネス名でプロフィールを作成する必要がある、という趣旨です。
つまりこれは「屋号が変わって別の店になった」ときの話であって、「同じ店が同じ屋号のまま引っ越した」ときの話ではありません。住所だけが変わり、屋号も業種も同じなら、該当しません。一般化して移転にあてはめると、残せるはずのプロフィールを捨てることになります。
すでに重複ができてしまったら
気づいたときには新旧2つ並んでいた、という場合の直し方です。状況によって入口が変わります。
| 状況 | できること |
|---|---|
| 自分が誤って作ったプロフィールがある | そのプロフィールを削除する |
| もう一方に別のオーナーがいる | アクセス権をリクエストする。現オーナーには通知が届き、3日以内に承認または不承認の返信がある。3日を過ぎても返信がない場合は、自分がオーナーとして申請できることがある |
| オーナー確認されていないプロフィールがある | 申請してオーナー確認を行う |
| マップ上に重複が見えている | Googleマップで提案を報告し、統合をリクエストする |
統合を選ぶ場合、事前に知っておくべき副作用があります。
クチコミは統合されますが、クチコミへの返信は失われる可能性があります
Google「重複するプロフィールと所有権に関する問題を解決する」(出典)
クチコミ本体は残っても、店側が書いた返信は消えるかもしれない、ということです。丁寧に返信を積み上げてきた店ほど痛手になります。統合を申請する前に、返信の文面をコピーして手元に保存してください。消えた場合は貼り直せます。
工事や引っ越しで店を閉める期間の扱い
移転にはたいてい休業期間がついてきます。ここは日数で扱いが分かれます。
| 休業する日数 | 設定するもの |
|---|---|
| 7日間以下 | 特別営業時間を設定する |
| 8日間以上、オフシーズン、無期限 | 臨時休業のマークを付ける |
臨時休業には、知っておくべき影響があります。
広範囲なクエリが行われた際に、営業中のビジネスの後ろにランク付けされる場合があります
Google「ビジネスに閉業マークを付ける」(臨時休業について)(出典)
「近くのカフェ」のような広い検索では、臨時休業中の店は営業中の店より後ろに回ることがある、ということです。短い休みなら臨時休業にせず特別営業時間で処理したほうが、再開後の立ち上がりが軽くなりますよ。
なお、閉業マークを付けてもプロフィールが即座に消えるわけではありません。Googleは、検索したユーザーにはプロフィールが引き続き表示される場合があり、閉業していることが明示される、としています。「閉業にしたのにまだ出ている」のは異常ではありません。
移転後にやっておくこと
- 自社サイトの住所表記をそろえる。店名・住所・電話番号は、サイト・SNS・予約サイトで表記を統一します。番地の表記ゆれ(丁目とハイフン)も合わせておきます。
- 新しい店舗の写真を入れ替える。外観が変わっているのに旧店舗の写真が残っていると、来店客が迷います。
- 投稿で移転を告知する。移転の日付と新住所を、プロフィールの投稿からも出しておきます。書く内容に困ったら投稿ネタ12選を参考にしてください。
- 権限を確認する。移転を機に業者へ作業を頼む場合、オーナー権限は渡さず管理者として招待します(代理店に握られたときの取り戻し方)。
店名の付け方には別のルールがあります。移転を機に「〇〇駅前店」のような語を足したくなりますが、それが停止の原因になります(店名に地名やサービス名を足してはいけない理由)。プロフィールが止まってしまった場合の戻し方は停止されたときの復旧手順にまとめました。
参考・出典
参考・出典:
・Google「ビジネス拠点の住所を管理する」:https://support.google.com/business/answer/2853879
・Google「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」:https://support.google.com/business/answer/3038177
・Google「重複するプロフィールと所有権に関する問題を解決する」:https://support.google.com/business/answer/12756178
・Google「ビジネスに閉業マークを付ける」:https://support.google.com/business/answer/15300196
・(Googleのヘルプページには版数・最終更新日の表示がありません。いずれも2026年8月14日閲覧)
この記事に関連するよくある質問
店舗が移転します。Googleビジネスプロフィールは作り直すのですか?
作り直しません。既存のプロフィールの住所を編集します。「プロフィールを編集」から「所在地」を選び、新しい住所を入力して保存します。クチコミ・写真・投稿はそのまま新しい住所へ移ります。
「古いプロフィールを閉業にして新しく作る」と書かれた記事を見ましたが、正しいですか?
その記述はGoogleのガイドラインにありますが、置かれているのは「ビジネスの名称変更」の項です。屋号が実質的に別のビジネスといえるほど変わった場合の手順で、屋号も業種も同じまま引っ越すだけの移転には当てはまりません。
移転して新旧2つのプロフィールができてしまいました。どうすればよいですか?
自分で誤って作ったものは削除できます。マップ上の重複は、提案を報告して統合をリクエストします。ただしGoogleは「クチコミは統合されますが、クチコミへの返信は失われる可能性があります」としています。申請の前に返信の文面をコピーして手元に保存してください。
内装工事で店を閉める期間は、どう設定すればよいですか?
休業が7日間以下なら特別営業時間を設定します。8日間以上、オフシーズン、無期限の場合は一時休業のマークを付けます。なお一時休業中は、広範囲な検索が行われた際に営業中のビジネスの後ろにランク付けされる場合があります。短い休みなら特別営業時間で処理するほうが再開後の立ち上がりが軽くなります。

